時代劇+α 拝見録

吉宗評判記 暴れん坊将軍のお庭番(半蔵おその)を主軸とした感想記録・半蔵役の和崎俊哉 氏の出演作感想も

吉宗評判記149話『偽りの絆が廻す夫婦独楽』(今村/荒井)感想

堺奉行朽木左馬助のご乱行が問題になり、疑問を持つ吉宗。左馬助は自らも病を得、嫡子をも病没し何故か吉宗の知る大工の棟梁巳之助の息子正太を連れ去ろうとする。吉宗とめ組が巳之助一家を守るなか、やがて左馬助の横暴、巳之吉と妻おしなの過去の苦しみが明らかになる。

 

巳之助/川地民夫

おしな/倉野章子

土屋重右衛門/山岡徹也

西海屋仁右衛門/田中浩

朽木左馬助/藤巻潤

 

 

・馬で暴走する朽木左馬助。乗り方やべえ。田中浩は乗馬も上手いな。

 

・暴れ馬に驚き土手を転がり落ちる町民…に駆け寄る半蔵。笠を上げ、何だあいつは…💢というふうに仰ぎ見る。

割と思っている事をすぐ顔に出す半蔵

 

・宴席でどんちゃん騒ぎの中、咳き込む左馬助。西海屋が医者に診てもらうよう勧めるが人間はいずれ死ぬ…と断る。それを今度は芸者おそのが見ている。

おそのは芸者が一番似合うな

 

江戸城。左馬助のご乱行が投書されている。朽木家は代々堺奉行所を務め功績ある家、何故そのようになってしまったのか?と疑問をもつ上様。忠相の言うところ数年前に妻を亡くし、嫡子は病弱とのこと。内情を探るように半蔵に命じる。



・大工が入っているめ組。棟梁は巳之吉。上様が訪ねてくると巳之吉の息子正太がいてどこから来た?と訪ねる上様に「お前誰だい?」上様をお前呼ばわりw



・ちゃんと名乗る上様。正太も名乗り「今、ちゃんがめ組の台所直してんだぞ!」と。それはそれは恐れ入りました、と笑顔で返す上様くそかわいいですね。

子どもより可愛い上様

 

・朽木家を見張っている半蔵おその。駕籠が邸内に入るのを見て忍び込む半蔵。来たのは医者で嫡男の脈を取り首を横に振る。家の存続には養子を取るしかないが叔父の土屋はお前の好きにしろと。叔父が帰ると今度は俺の思う通りにする、「巳之助の居場所は?」と配下に確認する。



・巳之助の家で正太と独楽をし負かす子どもとて容赦しない上様。酒とつまみをご馳走になり、泊まっていってくださいと言われる。

 

・幸せそうな一家を見て「でもいいなあ。深川にいて若い衆二三人使って大工の棟梁。綺麗なおかみさんに元気な男の子……俺も今度生まれ変わったら、こういう暮らしを…」と少し淋しい笑顔で言う上様。本音だよね…ちょっと切ない😢

将軍よりそういう暮らしが好きそうだし

 

・お寺に竹馬を忘れた!と正太が取りに行くと深編笠の侍2人が巳之助に手紙を渡せと。上様が帰るところに正太が戻って来て父に手紙を渡すと読んだ巳之助の顔色が変わり、出かける。

 

・正太から寺の名前を聞いて走る上様。寺では先程の侍達と巳之助が会っていて妻子ともども屋敷に連れてこいと言われ、断る巳之助。

 

・何をと殴られ、咄嗟に侍の脇差しを奪い「どうしても連れて行くなら俺を斬れ!と振り回す。割って入る上様。侍らを追い払う。

 

・居酒屋で事情を聞くが話したくないという巳之助。無理には聞き出さず、旗本相手の困難さを語りいつでも力になると伝える上様。場合によってはその旗本と会ってもいいとまで。でもそれだと秒で話が終わります。

 

・半蔵から朽木家でのことを報告された上様、2人の家臣のことを訪ねる。一人はあまり人相が良く有りませんと言う半蔵と夕方その2人が何処かへ出かけていったと言うおその。それを聞いて寺での2人に間違いないと上様。

上様も人相悪いなと思ってたんだね

 

・半蔵上様の共通認識→小峰隆司はあまり人相が良くない…に笑う。あまりをつけるだけ半蔵やさしいw

 

・左馬助が今度は自分の思い通りにすると言っていたのを気にする上様。おそのに西海屋の様子を確認すると叔父の土屋と通じているとのこと。古狸二匹が堺奉行の座を狙っているようだと上様。

 

・左馬助回想。亡くなった奥方は良家の生まれを鼻にかけ、左馬助や朽木家を侮蔑。殿のあの貧相なお姿とか言うてたけど藤巻潤はまったく貧相には見えない。むしろ体格良く堂々系じゃんね?

この胸板で貧相??

 

・ヒステリー奥方に嫌気がさし女中をしていたおしなに手を出す左馬助。おしなは嫌がってたから婦女暴行ですがな。あと夜8時(放送時間)にお茶の間を気まずくさせるんじゃない。

 

・正太とおしなを連れ去ろうとする朽木家家臣。め組や駆けつけた巳之助が防戦してるところへ上様も。撃退されるも「我々は正当な理由があってその2人を迎えに来たのだ……引き渡さぬ時には容赦はせぬ!」と捨て台詞を吐いて立ち去る。

長身な45、6とあまり人相が良くない2人



・め組で事情を話す巳之助。朽木に強姦された後、巳之助に会いに来て死のうとしたおしな。巳之助はショックを受けるが朽木家出入りの大工だった事もあり、とりあえず朽木家へ。

 

・「巳之助、しなをそのほうにくれてやろう」左馬助〜💢💢💢そもそもお前のでも、物でもないんだよ。

 

・妻が悋気者(嫉妬深い)なので面倒を起こしたくない、お前ならしなを大切にしてくれよう、と百両を出し「子どもが生まれてもお前の子として育ててくれ、今後一切口出しはせぬ」と左馬助。

さ  い  て  い

 

・これ現代の感覚と心情としてはお前爪先から擦り下ろしてやろうか?と思うくらい腹立たしいけど時代劇の武家の感覚だと悪くないんだろうな。武家は妾を持つのは普通だし、女中に手を出すのも話をつければまあ…な世界だし。手を出したのに妾にもせず認知もせず厄介払いしたのはこの時代でも褒められたもんじゃないんだろうけど。

 

・正太が生まれ、耐えられずその首に手をかけようとする巳之助。だができない。それを陰から見ていて泣くおしな。でも育てているうちに無心になつく正太が可愛くてたまらなくなり、この子に罪はなくおしなの子なんだから自分の子だと思えるようになった巳之助。正太は自分の大切な跡取り息子だ、立派な大工にしてやりたいと。

 

・いまさら返せるわけもない、この幸せを守るために一家で上方へ行くつもりだと言う巳之助に二三日待ってくれ、俺が朽木に会って話をつけると上様。

 

・こちらが逃げるという法はない、道理が間違っているのはむこうじゃないか。武士の法で言えば返せとは言える、しかし人間の道から外れていると言う上様……推せる。巳之助一家はめ組預かりに。

ごもっともです

 

・配下にめ組から腕ずくでも正太おしなを奪還してこいと檄を飛ばす左馬助。それを物陰から見ている半蔵。同じく見ている西海屋に気づく。

 

・おそのが西海屋をつけ、土屋の屋敷へ。左馬助があと1年から半年の命なこと、め組を襲撃するつもりなことなど話す西海屋。土屋は左馬助が死ぬのを待つつもりだったが、これ幸いとこの機に左馬助の不行跡を責め成敗し、正太も処分し、堺奉行の地位を手に入れようと心決める。

 

・当然全部聞いてたおそのが上様にご報告。め組には忠相が詰め、朽木家家臣を捕縛。町奉行は武士管轄外なんじゃ?集団で徒党を組んで町家を襲えば現行犯逮捕できる?

 

・朽木家。乗り込んでくる土屋。小普請支配だったんか。親戚も役付きで朽木家は本当名家なんだなー。

 

・西海屋が自分の傍らから土屋の背後に回ったのを見て裏切りを理解する左馬助。刀を手に取り堺奉行の地位が欲しくばくれてやる、しかしただではやらん、お前を道連れに地獄に落としてやる!と。

 

・でも病気なのでやられそうに。そこへ正義扇が。

 

・朽木土屋西海屋を糾弾。すぐ気づく土屋さんと驚く左馬助。

 

・堺奉行を私せんとした陰謀を責められ、せめて武士らしく致せよ?と言われ、もはこれ斬れ斬れタイムに。上様の三つ葉葵に風が吹くってな、頂きました。

 

・半蔵とおそのは忍び装束で。

 

・上様に追いつめられ田中浩が次の間に逃げようとしたところ、襖の陰から槍が出てぶっすり。苦しむ浩をそのまま槍で刺して押す半蔵。崩れ落ちた浩を覗き込んでるのが「死んだかな?」と確認してるようで怖いw

しっかりやられる田中浩

獲物の絶命を確認する動物的半蔵


・成敗の声もなく土屋を斬るおその。すると庭から縁側に血塗られた手が伸び出て左馬助が。そんなところにw

そこにいたんかい

 

・あの子だけはこの朽木家の家督を…!と上様に懇願する左馬助。上様「正太はその方の子ではない」

男性ホルモンが多そうな髭の藤巻潤

 

・八年の歳月をかけ、地獄のような苦しみから必死に生き、憎しみを忘れ、まことの幸せを掴んだ巳之助としなの大切な子どもだ「そのほうの子では断じてない!」と言い切る上様。

巳之助としなの思いも代弁してくれたよね

 

・自分が憧れるほど幸せそうだった巳之助一家の裏には塗炭の苦しみがあったことを知り、今の姿になるのがどれだけ大変だったかを理解してるからこその実のこもったお言葉だよね。

 

・上様……!と言いつのろうとするのを「未練がましいぞ、左馬助!」とピシャリと止め「そのほうも朽木家の当主ならば武士らしく見苦しい振る舞いは致すなよ?」と諭す。致すなよ?にこめた万感の思いが良いですね。マツケンさん上手いな。

もうこのあたりから泣ける

・理解し「己のいのちが尽きようとした時、未練が我を失わせておりました」「この上は朽木家の最後の者として、せめてこの場にて切腹をお許しください」と願い出る左馬助の言葉に頷く上様。

左馬之助も涙目なんよ

 

・羽織を脱ぎ、さささっと後ずさり座す左馬助。横から抜き身の大刀を手にした半蔵が歩を進めて左馬助の背後に。とても厳粛でかっこいいシーンなんですが、あまりにタイミング良く出てくるので少し笑いそうにw

タイミング良すぎるんじゃ

でもこの半蔵の立ち姿かっこよい
忍び装束を達付袴にして大正解だよ


SNSでも言ってるけど半蔵が「え!切腹!?(手にした槍を見て)……ちょい待て、刀!!」と慌てて倒れてる人達の刀から斬れそうなの見繕って拝借して何食わぬ顔してススっと出てきたのかと思うと可愛すぎてより半蔵が大好きになりますわ。御庭番大変だな!

 

脇差しを構え、前を開き腹を切る左馬助。一瞬悼むように目を閉じた半蔵がまなじりを決して刀を振り下ろす。

しかし余命半年に見えん胸板ですね

顔で介錯を表現する半蔵

目をそらさず斬る...失敗したら大変だもんね


・これは作法どおり(種々あるらしいけど)首の皮一枚残しで斬ってそうな。介錯が腕のある人で良かった。

 

・しかし私はこれまで字幕で「フンッ!」て入っている声を半蔵の声だと勘違いして、まあ気合い入れちゃって…とか思ってたんだけど左馬助の声でした。明らかに藤巻潤じゃん。何でそんな勘違いを…

 

・見届けて目を閉じ、涙を流す上様。美しい。

 

・巳之助としなの苦しみを思い、人の道を重んじ「そのほうの子ではない」と言い切ったけれども、上様は武士が家名存続と家督相続にかける思いを理解しているので自分がどれだけ左馬助に残酷な宣言をしたのかも分かっているんだよね。それでもさらに「潔くしろ」と言うしかなく、上に立つ者の……処断する者の苦しみ、左馬助を哀れに思う心があいまって流れた涙なのかな?

 

・朽木家は断絶(厳しい)新しい堺奉行が任命され、正太は巳之助の実の子としてやがてあとを継いで深川一の大工の棟梁になりそうであるナレ。

 

・新さん、独楽を教えてくれるって言ったのに…と言う正太に、おさいが教えたら正太に勝てなくなるから逃げたんだよ、と言うとおまちが新さん絶対逃げたりしないとかばう。かわよ。

おまちはかわいいのう

 

江戸城の爺と上様。巳之助から貰った独楽を江戸一番の幸せを呼ぶ独楽だといい廻して見せる上様。手の上で…上手いね。

つらい事があっても前向き上様