時代劇+α 拝見録

吉宗評判記 暴れん坊将軍のお庭番(半蔵おその)を主軸とした感想記録・半蔵役の和崎俊哉 氏の出演作感想も

吉宗評判記199話『最後に微笑った悪い奴』(迫間/荒井)感想 その2

前記事より続く


 

・八代屋に接待され、舞台の踊りを鑑賞する家老と伝八郎。伝八郎、津軽藩への仕官の話で5千石よこせと無茶言ってて笑う(家老だって2千石)。そこへ千歳屋父娘がお志乃の仇討ちに乗り込んでくる。しかし返り討ちになりそうに。飛んでくる正義扇。上様登場。

 

・半蔵が付き従ってるのを見て「あ、もしや…上様!」とすぐ察する伝八郎の一瞬の表情描写いいな。

察しのいい伝八郎

・でも家老はまだ相手を一般狼藉者だと思っているので津軽越中守様江戸家老と知っての…と言うと、待ってましたとばかりに忠相が貰ってきた越中守の書を突きつける上様。堀田甲斐は当家と関わりなしというお墨付き。迫間氏、このパターン擦るよね。

基本、何かを突き付けるのが好きな上様

・貴様〜と睨んだおかげで良く見えたのか上様と分かった堀田甲斐さん。慌てて平伏す。それにつけても今日の江見さんは眉毛しっかり描いてるな。

眉毛しっかり可愛い江見俊太郎

・家老達と違い全然平伏しない伝八郎「今さら恐れ入っても始まらないんじゃないかな?」www何、そのフリースタイル開き直り?斬新。

一二を争う位好きな開き直りです

・遠藤征慈は159話『お仲成仏灯籠ながし』でも平伏即開き直りという技を繰り出しているので私の中では変則開き直りキャラとして定評があります。

 

・ラス立ち回り開始。床几に片足かけて刃を返し、その床几を蹴飛ばす上様、くそかっこいいんですけど。

めちゃかっこいい上様(この後蹴飛ばすよ)

・紅白幕の前で暴れ次々と家臣らを倒す上様と御庭番。江見さんを〆る上様。

いいやられっぷり

・一人残った伝八郎を前に、遺族の代わりにお前が仇を討ってやれ、と半蔵に命じる上様。そんなサプライズプレゼント(友を討たせる)されてもー

贈り物センスは無さそうな上様

・半蔵の「武士らしく死なせてやりたい」は多分、己の罪を悔いて自らを裁き潔く切腹してほしい、とかだと思うのですが…なかなかハードな解決法(そして仇討ちも出来るし一石二鳥)を提案してくる上様。

 

・伝八郎に「(半蔵を)返り討ちにするとも苦しゅうはないぞ」と上様。ひどい笑。でもそう言わないと伝八郎にメリットないですものね。

わたし的には苦しゅうあるよ!

・下がる上様と一歩前に出て伝八郎と対峙する半蔵。フォロイーさんのツイートのおかげ様で気づいたんですけど、おそのが助太刀しようと半蔵のすぐ後ろに移動してて笑う。

助太刀する気満々なおその

・実力逼迫してる同士が“尋常に立ち会い”なんだから一対一てことが分かるだろうにナチュラルに助太刀しようとするの、おそのが半蔵を案じてる気持ちが出ていていいですね。実際、半蔵の後をつけて話を聞いてたのも上様に相談したのも心配してるが故だしね。

 

・上様に「おその、手出し無用だ」と窘められて下がるwかわいい。

見逃さない上様

いざ。横で抜くのかっこいいね

・伝八郎と相対し、仕込みを抜く半蔵。「伝八郎、参れ」の声に大上段に構える伝八郎。半蔵は八相から更に腕を引き上げて。二人とも決まってますね。

大上段が似合う伝八郎

対峙する半蔵

手甲がかわいい

・手練の忍び同士の戦いなので吹き替え&トランポリン使用は全然OK…でもカット割りが微妙でオイ!てなりますね。おそのVS別式女のおもしろスロー演出悪夢再び。あの時と違って和崎氏だけじゃなく遠藤氏も殺陣はいけるので、もう少し何とかならんかったんか。こういうの、大江戸捜査網(里見松方期)の方が撮り方上手いんですよね。

謎の空中戦
伝八郎飛んで逃げちゃえば?(台無しです)

・着地し、しゃがんだまま体を返し、一閃した半蔵の太刀が振りかぶった伝八郎の腹に。

😢

・わざと斬られる伝八郎 「返り討ちにしてやろうと思ったのになぁ…」と笑い、倒れる。ギャーーーーーーーーー!!

😱😱😱

・えと、BL?BLを書けばいいのかな?再会した瞬間から本当は半蔵を殺さなきゃいけないのに見逃して、他の人間は虫けらみたく殺せるのに竹馬の友にはあえて斬られる…何なの伝八郎?「思ったのになぁ」で笑うって罪作りすぎるだろ…あ、わたくし今、自分の為だけに誰にも見せないBLを書こうとエンジン暖め始めた所なので妄言は聞き流してください。

 

・↑は初見時覚え書きから一句も変えて無いんですが、オタクの早口喋りまんまで…笑うしか。

 

・しかも伝八郎、今まで頑なに坊主呼ばわりしてたのに最後に半蔵、と名を呼んだよ。エモい。エモすぎる。

 

・伝八郎をかき抱く半蔵。萌える筈が半蔵の第一声がデカすぎて笑う。声量……!耳もとで聞かされた伝八郎も「うるせえよ!」と蘇るレベル。大事なところで笑いを挟んでこないで欲しい。

ノーディスタンスかつ大音量はやめれ

・でもその後の涙声な「伝八郎…っ」は超いいぞ。

 

・泣いている半蔵を見て静かに座り、うつむくおその。号泣してるとこは初めて見ただろうから可哀想で見てられないの分かる。平伏し上様に礼を述べる千歳屋父娘。

 

・“鯨幕ならぬ紅白幕の前で、自ら討ってしまった友の亡骸を抱いて慟哭する”は哀切とケレン味が相まった良いシーンですね。でも引きの画で見ると平伏千歳屋父娘まで入るので「何だこの状況?」なカオスでもありますね。舞台っぽいかも。

カ  オ  ス

・あとラス立ち会場に紅白幕の演出は絵になって良い。いつもと違う感が出てる。慶事に紅白幕は昭和からの風習だと言われてるらしいし、紅白は対決の色や生と死を表している説もあるからこの場面に合わせるのもある意味間違ってないんだよなー。

 

・しかしどう見てもこずえ(恋人)が亡くなった時よりボロ泣きしてる半蔵。やはりBLを書くしか…。

 

・半蔵…と声をかける上様。「上様…伝八郎はわざと私に…」と嘆く半蔵の言葉を遮り「俺も見ていた!そやつも武士……武士らしく戦い、武士らしく死んでいったのだ!」と怒濤の断言力を発揮する上様。惚れてまうやろ。

睫毛がめちゃ濡れてて可愛かったよ

日の本一の断言力と指導力を発揮する上様

上様の言葉に救われる半蔵…泣きすぎw

・あれですね、こずえが亡くなった時の「悪いのは……笹尾どもだ!」の断言力と同じですね。さすが日の本一の大将軍。上司にしたいNo.1。そりゃ半蔵だっておそのだって上様大好きなはずだよね。

 

・そしてその将軍の御前で戦って死ぬのは武士として名誉。伝八郎自身は武士として死にたいと思ってたか分からないけど、あくまでも半蔵の願いを、自分のかわいいワンコ🐶…じゃなく手の者の願いをひたすら叶えてやる甘やかし飼い主な上様最高だな。

しかし千歳屋さんいつまで平伏してるの

 

・最後は勘太の赤子誕生。私は赤子のことなどすっかり忘れてました。良かったねー(上の空)

 

 

43分位しかないお話に1勘太夫妻2千歳屋3半蔵の友と3つも入れこんだおかげで全てがふんわりしちゃったのを最後は力業で〆る、迫間氏の悪い所と良い所が同時に出た回でしたね。足を向けないとか言っといてdisってすみません。でも穴だらけの脚本はその穴に好きな妄想を詰め込めるのでオタクとしては嫌いじゃない。

(反省したのか千歳屋箇所を粒立てたのが5の16話『剣も踊る!阿波おどり』ですね。私大好き、上様が阿波おどりで登場する回です。)

 

あと“レギュラーAの昔の友Bが悪に染まりAが苦悩”てのは定番エピで、Bが結局はAの事を想っていてAの手にかかって死ぬ……はお約束でなおかつファンが見たい展開。それを“上様が見届ける前で仇討ち代行”というケレン味たっぷりな最高の形で叶えてくれたので不満はないです。ありがとう迫間氏。やはり足を向けては寝ないよ。同じ台詞使い過ぎとかナレで全部説明とかへっぽこミステリー仕立てにしたがりがちとかもう言いません。

 

そういやこずえ(恋人)が亡くなったときよりボロ泣きしとるがな!と上で書きましたが画像見比べたら泣き具合もだけどぎゅっとし方も上で笑いました。

比較

構図が同じなので(抱きしめられてる人の顔と抱きしめてる人の横顔両方見せられる定番の構図だから多用されるんでしょうね。時代劇しょっちゅう人死ぬけどこの構図よく見る)わかりやすい……伝八郎、むっちゃぎゅっとされてる笑。もうデコにキスしとるやんけ。

まあこずえの方は女優さんに気を使った密着具合だからだろうけど……どちらにせよ耳元で叫ばれたり、ぎゅうぎゅう抱きしめられ続けたり(死んでからの皆のお芝居長かったよねー)遠藤氏はお疲れ様でした。寝るわけにもいかないから大変ですね。伝八郎、目をつむってると可愛いな。