時代劇+α 拝見録

吉宗評判記 暴れん坊将軍のお庭番(半蔵おその)を主軸とした感想記録・半蔵役の和崎俊哉 氏の出演作感想も

吉宗評判記188話『嵐を呼んだめ組の花嫁』(今村/荒井)感想

恩ある“に組”頭・市松の病が重い為、息子佐平とおまちの間に縁談話が持ち上がる。おまちは複雑な心境ながら話を受け入れようとするが佐平には夫を亡くした子持ちのおきた、という思い人がいた。そのおきたが暮らし、に組が後ろ盾の長屋が二足わらじの大島屋から遊里建設地にと目をつけられ、おきたの息子仙太が攫われる。

 

 

・に組頭市松に小池朝雄小池朝雄に死が近い病人なんてやらせたら涙腺が。

 

江戸城。市松の病気話から健康が第一、と張り切り、掛け声を上げる爺。皆から笑いが。爺はほんとに皆のマスコットだな…愛らしい。

御庭番まで笑わせる爺

・おまちの気持ちにまったく気づいてない上様。辰五郎からに組の佐平とおまちに縁談と聞いて大喜び。早く祝言の日取りを決めないと…いやその前に媒酌人だ結納だ、何だったら俺がその打ち合わせに行ってもいいぞ!(何でだよw)とノリノリ。おそれ多くもおまっちゃんにハリセンで殴られて欲しい。

 

・いや、に組のこれからを案じていたところに佐平とおまちの縁組…で上様が望んだ通り辰五郎が後ろ盾に、となれば喜ぶのも分かりますが。あのあからさまなおまちの♡を気づかないてすごくね?これはとんだ鈍感さんだ…昭和のラブコメにも程がある。

 

・に組。仙太におじいちゃんはいつも寝てるんだね、と言われて「なあに、今にすうっと空に飛んでいく」「仏様の所に、凧みたいに飛んで行くんだ」と言う市松。小池朝雄の素晴らしき台詞回しよ。

泣ける...

・佐平の身上調査まで受け持つ御庭番。評判はいいが気になることが…と言うおそのから引継いで半蔵「実は佐平さんの幼なじみにおきたって人がいます。佐平さん、どうやらその人と付き合ってるようです」言い方軽ぅwwwいつもと声音が全然違う。不正とかじゃないので世間話並に気楽に報告w

 

・「そのおきたって人は子持ちでなかなかの美人です」美人…と、いらない情報まで入れてくる半蔵w顔見に行ったの?それ野次馬根性ですよね?

……あなた、楽しそうですね

・「あら、見たんですか?」おそのにも突っ込まれる半蔵「いや…遠目だったが、いい人のようだった」と頷く。遠目で見ただけでどうしていい人だと分かるんですか??美人=いい人なんかい?美人にはやはり弱い。亡くなった元恋人のこずえ殿も美人だったもんね…。

可愛すぎるおその

おそのの目線が怖いぞ(半蔵気づいて!)

・「私情を交えないで下さい」おそのが半蔵の手をぺしっと叩く。う、とお茶を飲み込む半蔵。おその「(この人じゃ当てになりませんから)上様、もう少し詳しく、私が」このやり取り…鼻の下伸ばす夫を叱る妻なんか??御前わきまえずにわちゃわちゃしてて良き。そりゃ上様も笑いますよ。

ぺしっ☆

上様の表情の変化にご注目ください

茶店に大島屋のチンピラが入って来たので「あ、これはどうも」と自分の笠を片付ける礼儀正しい半蔵。チンピラが左平の野郎…と悪態をついてるのを聞いておそのと目を合わせ、上様に目配せ。お茶を飲み切ると(つけろ)という上様の指示に頷く。

あ、どうも

佐平?

心得ました☆(顔がやっとシリアスに)


・おまちの気持ちを確認する辰五郎夫婦。嫌なら嫌だとはっきりとね!と促すおさいはいい人だな。新さんの事は諦めることにしたおまち。てかおさいもおまちも“貧乏”旗本なんて思ってなかったんですね。上様、押し出し良すぎるから…。

若干コント味を出してくるおさい

承諾したおまっちゃん(泣ける…)

 

・おまちが縁談を承知し、嫁にいってしまう…とお通夜状態のめ組の面々。おまっちゃん可愛いもんね。

 

・遊女屋を営み十手も預かる二足草鞋、骨しゃぶりの文造に織本順吉。今回は典型的悪親分ですね。

 

・佐平とおきたの会話を聞き、おきたが身を引くつもりなのを上様に報告するおその「おきたさんの気持ちを考えると気の毒で…」切なくなっとるwww普段殺伐とした仕事ばかりだから他人の恋バナ楽しいよねー。今回は感情移入過多な御庭番達。

 

・「俺もまだまだ人情が分からんな」え?上様、人情が分かってるつもりだったの??おまっちゃんの気持ちすら分からないのに?

視聴者ツッコミ待ちの上様

・まあでも「佐平もおきたもけしからん。自分達の幸せを第一に考えるのが結局親の幸せになるんだ」は正論。おまちの気持ちを考えてみろ、もその通り!だけど上様も考えようぜ?となるw

 

・おきたの住む羽子板長屋に押し掛け暴れる骨しゃぶり一家。駆けつける御庭番。次々チンピラを倒し、戸口で腰掛けてた織本順吉を半蔵が叩いたうえに突き飛ばしていて笑う。に組と共に追い払うも、おきたが殴られ倒れる。

邪魔だ!と叩いた上で突き飛ばす

・辰五郎に話をしてる上様の元に、おきたがやられた事を報告しに来る半蔵。御庭番が肩で息するほど必死に走ってwどれだけおきた達に親身になってるのw

かつてなく真剣(それはどうなの)

・石松に佐平おきたの事などを話しにきた上様。納得し、辰五郎とおまちに悪い事をした詫びてください…と石松。ほっとした上様「仲人はめ組の頭ってことでどうですか?」また出しゃばるwでも上様なりに一生懸命なのでかわいい。

 

・おまちへの話はおさいが。怒らず、今回のことで自分を見つめ直せたと言うおまちは本当にいい子だな。今回のおまちや辰五郎の台詞を見てると今村脚本はやはり人情系が得意だな…と思う。ズレて励まし納得するおさいもらしくて良き。

良い義理姉妹

・骨しゃぶり一味に連れ去られるおきたの子。時代劇に出てくる子どもはすぐ拐かされます。市松を呼び出す手紙が。

 

・市松が一人で出かけた、と聞いて に組の衆に急いで探せ!と頼む御庭番。に組の人達、長屋の時からこの鳥追と雲水は??と思ってるんだろうな…(め組の知り合いとか言ってるんだろうけど)

に組の衆「(…おめえさんらはいったい?)」

・呼び出された市松。立ち退きを了承する念書へ署名しろと脅される。先に子どもを放せ、と言われ素直に解放する奇特な悪党…笑。念書を破り捨てた市松、骨しゃぶりを刺し自らも斬られる。

 

・死んでしまった骨しゃぶり。その情婦と高笑いする寺社奉行所吟味役木崎の元に現れる上様。木崎さんは石橋雅史。めちゃ強い人じゃないですか。

 

・女に唆されてお手向かいする木崎さん。今日は斬られ役さん達、刀と棒が半々ですね。上様、力強く張り倒してて良き。

女性に言われるのは珍しい

・半蔵は棒持ち4人相手に最初から抜刀、杖と刃の二刀流。逃げる女には柄で腹を。

通常は女御庭番担当なのでこれも珍しい

・最後に木崎さん。抜刀して上様と何太刀か合わせるも弾かれて自刃。石橋雅史は空手だけじゃなく他の時代劇で見た時は刀を持たせても動きがめちゃくちゃ良かったので、もっと長い尺で見たかった。

空手を感じる足の上げっぷりと体バランス


・市松に手を合わせる佐平とおきた。父親はいい人だったんだから最初から佐平がきちんと話しておけば話がスムーズにいって父親も祝言が見られたのにな…と思わんでもない。そうしたら話にならんので仕方ないけど。幸せになってください。

 

江戸城。仙太が上げた?凧を見上げる上様と爺で〆

市松に思いを馳せる上様の風情が良い


余談

とりあえずおまちにはすげーいい人が現れて欲しいですね。Ⅱも出てるんだから…そんだけ時間あったら誰か出せたでしょ??と。悲しいけどやはり上様とは無理なので…(叶ったとしても幸せになれるとは思えないし)おまちには誠実な良い相手と幸せになって欲しい。あ、でもゴリゴリに鍛えて女火消しでもいいか。

 

あと改めておきたを見て、半蔵は“幸薄そうで守ってやりたくなる、でも芯の強い美人”が好みのタイプなんだな…と。こずえもそんな感じだったし。まあサンプルが2しかないし、そんな女性誰でも好きでしょうけど。

 

少なくともおそのは幸薄感も守ってやりたい感もまるで無いので、後の回でおそのから「女として見てない」と責められてもむべなるかなですね。でもおそのはそこが良いし、強い女選手権なら優勝だよ…