時代劇+α 拝見録

吉宗評判記 暴れん坊将軍のお庭番(半蔵おその)を主軸とした感想記録・半蔵役の和崎俊哉 氏の出演作感想も

吉宗評判記143話『俺は天下の鼻つまみ』(和久田/松尾)感想

吉宗が出会い、懐かれた車坂の権九郎はゆすりたかりをなりわいとした無職渡世の男。その飾りない心根に惹かれ、交流を深めるうちに天涯孤独な彼がゆすった金で己と同じ境遇のみなし子達に施しをしているのを知る。彼を正業につかせようと思う吉宗だったが権九郎の弟分不二松が殺し屋を目撃し、ゆすりをして殺される。

 

 

・夜。女郎屋から女郎を足抜けさせ、男と逃してやる権九郎(志賀勝)と不二松(うえだ峻)。権九郎の鬘が剃り込みスタイル…さすが志賀勝

 

・朝の江戸城。ご入浴上様…は貴重だけど湯気と汗が凄いな。

 

・朝風呂&朝食で上様と権九郎達を対比させる(入浴中に政務等課題を思案し、朝食時の鶯の声話題で春を知る風流な上様/朝風呂で女湯覗き、食事中の蝿で春を知る猥雑な権九郎達)

それぞれの朝食風景

 

・かつあげ獲物を物色する権九郎と不二松。若い娘や年寄からじゃ後味悪い…と目をつけたのが上様。これ、同和久田作の200話『泣き笑い大江戸三人娘』と同じで笑う。

 

・しかし上様を見て「腕っぷしも強くなさそう」と思うて…雑踏のなかでも一際体格がいいじゃないですか。

 

・あっさり1両出す上様(かわいい)

少ないが……と一両

 

・昨日の女郎屋の男衆に〆られそうになる権九郎らを助けてやり、食事も奢ってやる上様。ママなん?

 

・近所の飲食店でゆすりたかりを働く権九郎を止めにきた辰五郎とめ組。そこへ仲裁に入る上様。権九郎が上様を兄弟分だ言うのに驚く辰五郎。いやまあそんな事になって…と首をかく上様かわいいね。

 

・権九郎らをめ組に連れてくる。どう見ても悪人顔の権九郎を「悪い人じゃなさそうじゃない?」というおまち。見る目がある…というか新さんの言うことはぜったーい。

 

・面付き合わせて唸り合う辰五郎と権九郎…笑。わんこか。

睨み合う🐶と🐶

 

・二人に盃を交わさせて「よし。じゃこれで!」と帰ろうとする上様(意外と適当)。権九郎にこんなとこじゃなく俺の家で飲み直そうと誘われ、素直について行く。驚くめ組の衆とおさい「…これは問題だよ!?」上様、グレた子扱いされとるじゃないですか、笑。

 

・権九郎の長屋で酒宴。呼ばれた綺麗どころ達を見てお酒を吹き出す上様。

・権九郎おすすめの“おふくろさん”をいい女だろう?と尋ねられて汗拭きながら「あ、ああ…美しい人だ」と言うジェントル上様萌える。

お行儀のいい上様

 

・夜鷹さんたちは歯やほくろメイクで滑稽に見せてるだけで元はお綺麗な人っぽいですね。

 

どんちゃん騒ぎ中にしきりに上様にウィンクするおふくろさんwこの方『女狐が泣いた人情纏』や『天下御免の夫婦喧嘩』で悪い奥女中やってらした方だよね。さすが役者さん、幅広い。

明るい夜鷹から憎々しい奥女中まで…

😉攻撃にたじろぎ酒を飲む上様。きゃわ。


・底辺の庶民の中で…“底辺”て…言葉選びたまえよ和久田。それはともかくざっくばらんな人々に囲まれて、普段はぎっちぎちな暮らしの上様が安らかでいれたなら何よりです。

 

・おえんという女が人殺しをするのを目撃していた不二松。権九郎に話すが酔っているため聞いてもらえず、一人でおえんをゆすり、百両せしめる。こんなん絶対殺されますがな。

 

・忠相に聞いてお助け小屋のみなし子達に施しをする権九郎を目の当たりにする上様。

 

・不二松、やはり死亡。土左衛門とは言え死人メイクきつすぎ。

 

・不二松を弔いながら昨晩聞いた殺人目撃の話を思い出す権九郎。酔ってたのにおえんという名前も、家が並木町だというのも憶えていて偉いな。忠相から聞いていた市井で巧妙な手口の殺しが続いている件を結びつける上様。

 

・二人でおえん宅へ駆けつけるも、もぬけの殻。はい、やっと御庭番の出番です。こんな時間まで出ないなんて…上様の可愛いシーンが多くなきゃ暴れてましたよ、わたくし。

 

・不二松証言の裏取りとおえんが骨董屋美濃屋の妾だという噂をさくっと突き止めて報告する半蔵おその。優秀。

仕事が早い半蔵おその

 

・夜にはお屋敷女中に扮したおそのが閉店中の美濃屋を開けさせ、押し入る上様と半蔵。前半に尺取りすぎて時間ないからサクサク進むよー。和久田さんはペース配分をちゃんと考えてください。

 

・裏から逃げようとするおえんを捕まえ、よくも俺の舎弟を殺したな!?と首をしめる権九郎…を慌てて止める上様。半蔵とおそのが権九郎に若干引いてて笑う&可愛い。

野蛮な権九郎に若干引いてる半蔵(かわゆ)

 

・半蔵おそのは目つき鋭い強面コンビだけど、基本的に上品というかおっとりしてるんだよね。

 

・上様に訊ねられて元締美濃屋の行く先とグルの旗本高見沢のことまでべらべら喋るおえん。報酬は仕事人より沢山貰ってるのに驚くほど口が軽い…主水さん達を見習ってほしい。

ぺらぺら喋るやん

 

・それを聞いて「ぶち殺したる!」と駆け出す権九郎。止める上様と半蔵の手を振り払うって…権九郎強いなw

 

・高見沢邸の庭先に殴り込んでくる権九郎。腐っても旗本寄合席(二千石以上)邸へ、止められてもドス一本で侵入出来る権九郎すごいな。庭(権九郎)に人手がとられてるので手すきの玄関から入ってきたらしき上様、屋敷廊下から優雅に登場。

 

・上様、高見沢さんに「……そのほう、影にて殺しの束ね役とは何たる不届き」ほんとだよ。抜け荷とかならまだいいけど(良くない)副業殺し屋…のあがりを賄賂に公職を得ようとは。不届きにもほどがある。

 

・徳田名乗りで上様だと気づく高見沢さん。皆がひれ伏してるので、納得いかずに首を傾げながらもひれ伏す権九郎がかわいい。

 

・しらばっくれようとする高見沢さんに上様、半蔵おそのを呼び込み。証人おえんを連行しつつ現れる半蔵おその。上様と一緒に権九郎を追いかけて彼女を引きずって高見沢邸まで走ってきたんだろうなー。ご苦労さまです。

証人護送。

 

・ええい斬れ斬れいタイム。斬りかかってくる人らを叩きのめす上様。

 

・その上様を見て半蔵が捕まえてたおえんを離し、くるっと仕込みを持ち替えて両手で広げるように抜刀したのがめちゃかっこよくて…私のお気に入り。「さあ、殺るぞ!」感があって良き。

さあ殺るぞ☆

 

・ラス立ち回り、半蔵おそのは担当時間が他の御庭番より長めなのでこういう抜刀シーンとか、戦闘シーンも色々凝っていてありがたい。和崎氏の得物が三種類もあって色々できるというのもあるけど、後のシリーズだと御庭番担当時間自体が短くなるから(歌が入ったり色々あるしね)凝れないのはしょうがないよね。

 

・そういや半蔵の得物が仕込み錫杖から六角の金剛仕込み杖に変わったのいつから?とざっと確認したら140話からだったよ。扱いは難しそうだけど(鞘部分が長いし柄は太くて握りづらそうだし)仕込み杖感がアップしてかっこよい。

 

・おえんは不二松の直接の仇なので権九郎が。しかしドスでの刺し方が堂に入っていて悪人にしか見えない。ピラニア軍団みが出ちゃってるよ。

ヤ〇ザ感だだ洩れな権九郎

 

・終盤、屋敷内で。畳で滑りそうになってる(でもちゃんと踏みとどまってる)上様…かわいいかよ。

股関節も柔らかい上様

 

・美濃屋はおその、高見沢さんは半蔵が成敗。上様を騙りだと思ってる権九郎が「おう、兄弟。助かったぜ…でもお前が上様なんてよ…」と声をかけると叱責する半蔵。

 

・ちなみにその「権九郎!控えい!」の言い方が「ごんくろうっ!シッ!」みたいな、どう聞いてもわんこ🐶を叱る言い方だったのが微笑ましいですね。先輩犬なのかな?

無礼な🐶を叱責

 

・その様子に「それじゃ…あの、本当の上様!?」となり、すみません…と謝りひれ伏す権九郎。上様、笑って「今後ともよろしく頼むぞ……兄弟!」とその背中を叩く。

兄弟呼びからかいは良いですね

 

・愉快そうに笑う上様。上様、何回目からやってるのか分からないけど上の歯並び直し中なような?

 

・坊主姿(でも剃り込み)の権九郎を伴いめ組を訊ねる上様。彼は向島の荒れ寺をまかされ、みなし子達と共に暮らすことに。上様に話しかけられると借りてきた猫のように大人しく殊勝な権九郎。

口調も殊勝に

 

・しかし辰五郎らに好きに言われると我慢が出来ず、二人は往来で殴り合いで終幕。上様が楽しそうなので問題は無いです。

楽しそうですね

 

メインゲスト、志賀勝のためのお話ですね。美濃屋が彼の父である加賀邦男なので親子共演でもある。その割には絡みも特になく…不思議。

 

和久田氏は悲惨な話を書きがちなんですけれども(本人の嗜好なのか依頼によるものかは分かりませんが)今回のようなコミカル系のほうが実は向いていたんじゃないかな?と思います。笑いの要素を入れるのは誰にでも出来るわけじゃなくて向き不向きがやはりあるので。

救いがなく、かつ人とちょっと違うのを書きたがってるように見えるけど、そちらはあまり上手くない気がするんですよね。失敬。