時代劇+α 拝見録

吉宗評判記 暴れん坊将軍のお庭番(半蔵おその)を主軸とした感想記録

吉宗評判記128話『あわれ、忍びの恋』(今村/荒井)感想 その2

前記事より続く

 

・見立てに従い地取り捜査をする半蔵。坊主姿なのに刑事ドラマみがすごい。あと子どもに聞いたあとの「ありがとう☆」が爽やかわいい。

 

・当たりをつけた問屋場に張り込みをする半蔵。連絡役を発見、鎖を投げ相手の首に巻き付けて引き寄せギリギリ締め上げ…仕事人並みの腕ですね「命が惜しくば何もかも吐け☆」が剣呑でかわいい。

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大人には厳しい半蔵

・居所を吐かせたらしく駆けつけると手裏剣が「半蔵だな?わしの居所を突き止めるとはお前しかいないと思っていたが」上様エコーならぬ室田エコーwどこかに音響さんが?。

 

・半蔵が攻撃をかわすと室田殿&③源太登場。忍装束室田殿は鎖頭巾着用。アクの強いもの(顔)✕アクの強いもの(鎖頭巾)でお腹いっぱいです、ありがとうございます。

 

・3人が戦ってると唐突に現れる上様w二の源太の時といい、半蔵にGPSでも仕込んでる?……はっ!まさかあの脇差し!?だから「俺はいつも半蔵と一緒だ」ヒイ!(恐怖)

 

・ま、それは冗談として…こずえが宿泊先の尼に室田の立ち寄りそうな所を話してるのをおそのが聞いてたので、それで近辺を探してたんだろうな。

 

・③源太をバッサリ斬った上様を室田が攻撃しょうとすると、手裏剣をその腕に叩き込む半蔵。腕を押え、近くの小屋に逃げ込む室田。ダイナマイト状のものを投げつけてくる。さすが佐藤允、めげないw

 

・駆けつけた忠相と町方。投降を呼びかけ、鉄砲隊を構えさせる。待ってください、せめて切腹させてやってください!と上様に頼む半蔵。某が!と室田殿がいる小屋に飛び込む(自分が飛び込めば少なくとも銃撃はされないものね)。

 

・来たな、半蔵!と叫ぶ室田殿に相対する半蔵。

 

・「もはや、これまで」今まで幾度も悪人が言ってきた、このセリフを成敗する側の半蔵に言わせるのエモい。これは脚本が上手い。

 

・伊賀者らしく、潔くしてくださいと説く半蔵に「ほざくな、半蔵」貴様にわしは斬れん、さあ来い!との室田の言葉。槍をシャキン!と伸ばして構える半蔵。かっこいい。

 

・忍びとは何かを教えてやろう!と般若面をかぶる室田殿。アク強アイテム追加すな。掛け算しすぎコーデやめれ。

 

・室田殿の「忍とは!」……多すぎね?三つぐらいがいいと思うよ。

 

・斬り合い。正面から室田を斬り、ちゃんと背後からもとどめを刺す半蔵。しかし2コマでやられちゃ室田殿が弱く見えるな…大事なシーンなのに。忍とは!を減らす?いやそれよりめ組の忍探し茶番を30秒ほど削ってこちらに割り当てて欲しい。

 

・半蔵にうつつをぬかす娘など娘とは思わん!と言ってたのに、いまわの際に「こずえを(頼む)」と口にする室田殿。

 

・半蔵がそれを聞いて室田殿から槍を抜きながら首を横に振ったのは、何で娘を思う気持ちがあるならこんなことを…というのと父を斬った自分とこずえ殿が結ばれるのは難しいのが分かってるからだよね。切ない。

 

・入ってきて室田の死骸を見つめる上様の横をよろよろと歩いて壁に走り、伏す半蔵。体が震えてるのでおそらく泣いてる。悲しい。

 

・こずえがいる寺に走る上様と半蔵。そこには自害したこずえが。手にした笠を落とし、こずえの遺体に駆け寄り抱きしめる半蔵。

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可哀想でさすがにふざけられない

・遺書の読み上げ悲しいからやめてー💧でも、こずえの良き思い出...幼い頃半蔵にあやめの咲く美しい池に連れて行って貰ったよ…は綺麗なお花を見に行こうと誘う子ども半蔵意外だし可愛いすぎる。

 

・登場時の寺でも二輪の寄り添って咲く(おそらく自分と半蔵をなぞらえた)あやめを見てると言ってたし、死に場所に選んだこの庭もあやめが咲き乱れているので最初から最後まで、半蔵を思っていたという暗示なんでしょうね。

 

・説明が無いので、こずえは何で死んだん?とも思うけど、あの父親を愛していたのと、この時代は親の罪が子にまで及ぶ(しかも上様狙うのは大罪)のと、あとは自分のために半蔵にお庭番を辞めさせたくなかったんだろうな。

 

・こずえ殿を殺したのは自分です、と泣く半蔵に「悪いのは……笹尾どもだ!」と断言し、道に迷った部下に即時明確な敵(目標)を提示する上様。優秀。

 

・笹々尾邸にカチコミをかける上様と半蔵。ここは男二人だけでおそのは入らなかったのが良いですね。半蔵は忍装束でもなく雲水でもなくてお仕着せだし。気持ち的には長ドス引っ提げて、ですよ。

 

・上様が室田の般若面をリサイクルしてて笑う(遺志を示したと言え)。何ですかその般若バトン。

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桃太郎侍にあらず

・二人なのでそれぞれの殺陣割当て時間も長くて良い。バッサバサ斬りまくる半蔵。

 

・上様が笹尾を追い詰め、半蔵が背後の廊下手摺を飛び越え登場。普段よりタメを入れての「半蔵…成敗!」にジャンピング斬りで笹尾を成敗する半蔵。笹尾@近藤宏の斬られアクションも素晴らしいな。

 

・斬ったあと半蔵が私の大好きな地味血振り(コン!と柄を叩くやつ)をしたのはキャラの性格もあるけど、前方に上様がいたからかも。よくあるビュン!と刀を振るやつだと万が一上様に飛ぶ可能性あるからしないという判断。

 

・上様に「こずえを手厚く葬ってやれ…遺骨は伊賀の里にな」とやさしく言われ、半蔵が頭を下げると涙が零れ落ちる。すごく美しく泣いたな。

 

江戸城縁側の上様爺おその。半蔵は伊賀より戻ってくるかな…?と案じる上様(きゃわ)

 

・戻って参りますとも、と答える爺に「のう、おその?」と問われ「はい!必ず!」とキラキラ瞳で答えるおその(きゃわわ)。そうだよねー上様と半蔵の間だけでなくおそのと半蔵の間にも信頼関係が出来上がってるからね。

 

・なぜ、帰ってくる?と欲しがり質問を繰り出す上様に「人の情けを知る武士(もののふ)上様の御庭番だからでござりましょう」と💯の答をする爺。嬉しくてニコッと微笑む上様尊い。おそのと共に唯一無二の“自分の”御庭番だもんね。

 

・ちなみに自分だったら恋バナ全部周囲に告知されて、生暖かい目線に晒されるむず痒い職場には戻りたくないので次回ちゃんと半蔵が戻っていて安心しました。お前偉いな!

 

 

 余談

上様と半蔵の心の糸がしっかり結ばれるお話だったんだなー…で“上様の御庭番”爆誕(もちろんおそのも)。

 

 

BS再放送を順番に見ていくと御庭番就任時の、あくまでもお役目と捉えてる半蔵から変化してるのがよく分かりますね。

 

撃たれたおそのを案じる(99話)、狭霧への情け深いお裁き(107話)など上様が自分達忍者を人間扱いしてくれているのを目の当たりにし、また政の為さりようを見、今回の「そんな上様を害する者は“許せない”」に繋がるんだな。許せないは感情から出る言葉でお役目を超えてるよね。

 

それにしても1話のうちに4回泣くのは(脇差し持っていけ/②源太死亡/こずえ死亡/亡骸は伊賀の里にな...室田殿死亡をカウントすれば5回)さすがに…和崎氏は他の出演作でもよく泣くので泣きの演技が得意なんでしょうが…何を大判振る舞いしとるんじゃ。

 

あと文中でも言ってますが反対されなければ普通に結婚してから御庭番になるつもりだったのにも笑う。Ⅱの御庭番もⅢの左源太も確かお役目につくので別れました…だったからね(左源太恋人の綾は立川三貴と縁談があったからでもあるけど)。歴代一番の堅物顔なのに。